Eggplantが、通信業界を代表する企業のユーザーエクスペリエンス（UX）を向上

企業プロフィール

株式会社NTTドコモは、先進的な無線ネットワークを通じて、国内の８,300万人以上のお客様に、革新的で便利、かつ安全なモバイルサービスを提供する日本最大のモバイル通信会社です。モビリティを中心とした統合サービスのプロバイダーとして、次世代デバイス、サービス、ネットワークのための技術開発に積極的に取り組んでいます。NTTドコモは、「新しいコミュニケーション文化の世界の創造」という企業理念のもと、電子メール、ポータルなどのインターネットサービスの向上に注力しながら、安定した通信インフラの運営を目指したモバイル通信事業を展開しています。

サービス監視システム自動化の取り組み

インターネットサービスのエンドユーザーの品質は、ネットワーク内、さまざまなコンテンツ、外部のクラウド環境、時間帯などによって異なるトラフィックを含む複雑な要因によって決まります。NTTドコモは、定期的にサービスにアクセスすることで、ユーザーの立場から積極的に障害を検出するソリューションを実現することを決定しました。
一方Eggplantは、高精度の画像認識技術を使用して操作を記録し、自動操作で実行されるシナリオに対して高いレベルの信頼性を提供するとともに、iOSやAndroidなどの複数の端末、OS、ブラウザをサポートしている点などが評価されています。

NTTドコモのサービス設計部門のサービスオペレーションマネージャ（当時）である野田勝美氏は次のように述べています。

「過去には、ユーザーエクスペリエンスを向上させるためにスマートフォンの自動化ツールを使用した試行的なサービス自動化システムを導入しましたが、ツールの長期的で安定した操作と保守性に問題があり、システムを完全に導入することは不可能でした。電子メール、ポータル、およびその他のサービスのユーザー評価も年々厳しくなっています。そこで、我々は、自動化されたサービス監視システムを導入する可能性について再度検討し始めました」

「以前から、既存の監視システムを使用して、現場の担当者が、デバイスまたはシステムの診断でアラートを通知しなかったサイレント障害、コンテンツの置換ミス、および外部クラウドサービスの障害の解決に取り組んできました。しかし、新しい自動化されたサービス監視システムを使用することにより、障害をより迅速かつ体系的に検出することができるようになりました」

ユーザー視点で障害検出の改善

2015年4月には、Eggplantを活用した新しい自動サービス監視システムが、小規模な構成から運用を開始しています。ユーザーの視点からのソリューションを実現し、以来、年中無休の24時間365日体制で各種サービスの運用状況を監視しており、安定した積極的な取り組みとして評価されています。

「これまでは、監視システムによって発行された警報が緊急に対応されるべきかどうかを判断するには長い時間がかかりました。この新しい自動サービス監視システムにより、ユーザーの視点から障害の程度を特定することができ、システムの再起動またはそれ以上の分離が必要かどうかをすぐに判断できます。さらに、ターンアラウンドタイム（TAT：turnaround time）の変動を月単位で確認することで、障害の症状を見つけることができるようになりました」（野田勝美サービスオペレーションマネージャ）

Eggplantの選定から安定した運用モードへ

NTTドコモは、システム導入にあたって「Eggplant Functional」を選択しました。その主な要因となったのは、デバイス間の機能とその機能の堅牢性でした。NTTドコモは、以前はテストできなかった領域をテストし、サービスの確認とモニタリング機能を提供するとともに、全体にわたって顧客体験を向上させるため、Eggplant Functionalを使用しており、現在は安定した運用サポートに移行しています。

新しい監視システムでは、モバイルデバイスによって実行される一連の表示ベースの動作を記録し、自動的に再生を実行して、画面遷移の成功または失敗、画面遷移ターンアラウンドタイム、およびその他の要因がログサーバーに記録されます。そして監視サーバーは、ログサーバーのログをチェックして、障害が発生していないかどうかを確認することができます。
またこのシステムは、アイコンをタッチしてサービスにログオンすることを含む一連の操作を記録し、再現することができます。記録された操作はスクリプトに保存されるため、これによりメンテナンスが容易になり、さらにiOS、Androidなどに対応する高度なマルチデバイスソリューションをサポートしています。

現在Eggplant Functionalは、Eggplant Fusion Engineとして「Eggplant DAI」製品の一機能として提供されます。マルチプラットフォーム、マルチデバイスに対応し、各種機能検査からサービス監視、回帰テスト、受け入れテスト、対向・連続実行試験など、ユーザーエクスペリエンスのテスト自動化を実現するソリューションとして、広範に利用されています。